インドチャネルインドニュースインドニュース記事
[PR]

インドニュース

インドニュース記事
[08/06/11-21:19]
【インド経済】第一三共、医薬最大手ランバクシーを買収へ
第一三共、医薬最大手ランバクシーを買収へ


第一三共は、ランバクシー・ラボラトリーズ及びランバクシーの創業家であるシン一族(以下「創業家一族」)と、2008年6月11日、ランバクシーの議決権総数に占める第一三共の議決権保有割合が50.1%以上となることを目的とする取引に関する契約を締結した。同社プレスリリースが報じた。
 
 本取引による株式の取得総額は、公開買付けの応募状況等により変動するが、1,474億ルピー〜1,980億ルピー(3,685億円〜4,950億円、1ルピー=2.5円換算)となる見込み。
 
 
1.M&Aの目的
 第一三共は、「革新的医薬品を継続して創出し、提供することで世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」という企業理念の下、2015年ビジョンである「Global Pharma Innovator」実現に向けて世界の主要拠点において医薬品に集中した事業を展開し、売上高1兆5,000億円、営業利益率25%以上、海外売上高比率60%以上の達成を目指す。現在、2007年度を起点とした3ヵ年の中期経営計画を鋭意推進中。
 
 第一三共グループは日米欧の先進国市場を中心に医薬品事業のネットワークを展開しているが、同市場は、相次ぐブロックバスターの特許切れや各国の医療費抑制策により、成長率が鈍化しつつある。一方、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に代表される新興国市場は過去5年間2ケタ成長を続けており、経済成長や人口の増加に加え、知的財産を保護する制度も整備されることにより、引き続き高い成長を維持するものと考えられる。
 
 永続的な企業成長を実現するためには、医療用医薬品事業を先進国市場で拡充するとともに、新興国市場を新たな成長機会として取り込む必要があると判断したという。先進国市場におけるハイリスク/ハイリターンの従来型ビジネスに加え、新興国市場へのグローバルリーチを拡大し、さらに後発医薬品により先進国市場における薬剤へのリーチを広げた「複眼経営」に取り組むことにより、急速に変化する市場ニーズに先見的に対応する必要があると考えており、ランバクシーが第一三共グループに加わることは、第一三共グループの永続的な成長に極めて意義があるという。
 
 具体的には、第一三共は本件実施により以下のような効果を期待している。
 
・ 第一に、売上高の増大と今後の成長機会の確保。ランバクシーが第一三共グループに加わることにより、第一三共は「先進国市場+新興国市場」「イノベーティブ+ロングセラー」の双方を視野に入れた「複眼経営」により、今後高成長が期待される市場のニーズに対応し、新たな成長機会を確保するとともに、全世界すべての患者さんに薬を届けることができる。
 
・ 第二に、新興市場への足がかりの獲得。ランバクシーが第一三共グループに加わることにより、第一三共のグローバルリーチは56ヶ国へと拡大する現在は21ヶ国)。従来の先進主要国に加え、新興国市場において高い成長を続けるインドや東欧諸国をはじめ、アジア、アフリカ諸国に至るまで、幅広くプレゼンスを獲得することができる。
 
・ 第三に、コスト競争力。第一三共の主力品である先発品の研究・開発・製造においてもグローバルな競争の中ではさらなる効率化が課題となっている。本件実施により研究・開発・生産から営業まで効率的なバリューチェーンを実現する。
 
・ 第四に、研究開発力。ランバクシーは新薬の創製にも力を入れており、本件実施により 第一三共の新薬の研究開発力を強化し、革新的医薬品の創出を加速することが
できる。
 
 本取引終了後、ランバクシーは第一三共の連結子会社となる予定。ランバクシーのCEO and Managing DirectorであるMr. Malvinder Mohan Singh(マルビンダー・モハン・シン)は引き続き同社の経営にあたり、また、第一三共の「シニア・グローバル・マネジメント」の一員として第一三共グループの経営にも参画する予定。
 
 なお、第一三共の財務アドバイザーは野村證券株式会社、法務アドバイザーはJones Day(インド国外)及びP&A Law Offices(インド国内)、戦略アドバイザーはMehta Partners LLC、会計及び税務アドバイザーはErnst & Young。
 
 
2.ランバクシー株式取得の概要
 第一三共は、創業家一族の保有する株式の取得、ランバクシーからの第三者割当増資等の引受け及び公開買付けにより株式を取得し、ランバクシーの議決権総数に占める第一三共の議決権保有割合が50.1%以上となることを予定している。
 
 本取引の株式の取得価格(以下「本取引価格」)は、ランバクシー株式1株あたり737インドルピー(以下「ルピー」)となる予定であり、本取引価格は本取引公表前日の2008年6月10日終値に対して31.4%のプレミアムを加えた金額になる。第一三共は本取引価格を決定するにあたり、野村證券株式会社からの意見を参考としている。
 
 本取引による株式の取得総額は、公開買付けの応募状況等により変動するが、1,474億ルピー〜1,980億ルピー(3,685億円〜4,950億円、1ルピー=2.5円換算)となる見込み。(公開買付けにより取得される株式数が上限に達した場合には、新株予約権は行使しない前提で算出。)
本取引のための資金は、第一三共が保有する現預金及び金融機関からの借入れにより調達する予定。
 
 本取引は2008年度中には完了する予定だが、規制当局からの承認の取得等の必要条件の充足を前提としており、承認取得の時期等により本取引の完了の時期が変動する可能性がある。規制当局からの承認等の必要条件を充足次第、速やかに取引を実行する予定。
 
(1)創業家一族からの取得 129,934,134株
(2)第三者割当増資の引受けによる取得 46,258,063株
(3)公開買付けによる取得 92,516,126株(上限)
(4)新株予約権の引受け 23,834,333株相当(行使価格総額の10%を払込み)
 
 なお、本件取得に関連して、インド共和国の法令・ルールに則り、ランバクシーの関連会社である「Zenotech Laboratories Limited」についても、同時に同社株式の20%の公開買付けを実施する予定。取得総額は約8.5億ルピー(約21億円、1ルピー=2.5円換算)となる見込み。


ニュース記事月別アーカイブ

インドニュース

インドコラム

【コラム】FTA はインドの自動車産業にとってチャンス
インドは今年の10月にASEAN諸国との自由貿易協定(FTA)の締結に合意し、2008年12月に調印すると発表しました…[R.C.バルガバ]

【コラム】特殊な国インド?
秋たけなわで、この週末の3連休は各地でイベントが行われている…[島田卓]